妻に「どうしてそんなに世話を焼くのが上手いの?」と聞かれた。 一人暮らしが長かったから、と答えた。 本当は違う。 昔、ガラスの水槽の向こう側で、彼女が不器用に俺を世話してくれるのを見ていたからだ。 水をこぼしては謝って、餌を入れすぎては真剣に反省していた。 彼女は、自分の世話が下手だったと思っている。 違う。 あの時、俺は彼女のおかげで生き延びた。