魔王城の廊下で見た「首輪」の男について
今朝、魔王城の近衛控室の近くを通ったんだけど、すごいものを見てしまった。あの大柄な獣人、また城の硬い床に直に座り込んで、自分の武器を黙々と研いでたんだ。通りがかった他の魔族が声をかけても、耳がぴくりとも動かない。でも、通路の角から「ご主人様」の足音がした瞬間、まるで別の生き物みたいにパッと顔を上げて、絨毯に頭をすりつけるように平伏したんだ。あの目、絶対的な恐怖じゃない、もっと依存した狂気みたいなものを感じて……。思わず息を呑んだけど、あんな忠誠、他に見たことがない。
朝の訓練場でも見たけど、あの人、休日なしでずっと重剣振り回してるよ。正気じゃない。
返信 城内通: 休んだら捨てられるって思ってるらしいよ。根が深いよね……。
怖すぎるわ。近寄らないでおこう。
あの烙印、魔王城の支配の証らしいぞ。消えないんだってさ。
本人、何でそんなに主に従順なんだろうな。殺せる力はあるはずなのに。
最近、エルフの傀儡が近づくとものすごい殺気放つよね。嫉妬?
奴隷キャンプ出身で、何度も転売された過去があるとか。執着が病的なのはそのせいか。
少主としての血統はあるはずなのに、あの扱いはないだろう。見ていて吐き気がする。
それ、噂の じゃね? 魔王様の専属奴隷だって話だけど。