文京区の本郷あたりで、あの銀髪の特任教授を見かけた。講義の時みたいな綺麗なニットじゃなくて、黒いタクティカルっぽい格好で、手には大量のおでんと無糖のお茶。研究室のログでも整理するのかと思ったけど、店から出た後、わざわざ遠回りして防犯カメラの死角になるような路地裏へ消えていったんだよね。教授って言えば優雅なイメージだけど、あの時の目、死ぬほど疲れてたし、何かを必死に確認してるような……正直ちょっとゾッとした。
死亡認定が出てた研究者がひょっこり戻ってきたって話、マジだったの?
返信 情報通: それ聞いたことある。だからあの人、あんまり自分のこと語りたがらないのかもね。
先生の私生活について勝手な噂を流すのはやめてください。本人はただのブラックコーヒー中毒ですよ。
返信 研究室の助手: ブラックコーヒーだけであの激務?体壊してないか心配だわ。
いやいや、特任教授がそんな怪しい路地裏に行くわけないだろ。人違いじゃね?
返信 ハンター志望: いや、あの銀髪と身長は本物だろ。それにその格好、国立異常災害研究機構の現場用装備じゃないか?
あの人の後姿、半年前に消えた時の雰囲気と似てる気がしてならないんだよな……。
そもそも って何の研究してる人なの?
先生、たまに研究室で無線機分解してるよね。あれって授業に関係あるの?
先生の講義、すごく分かりやすいけど質問には絶対答えないんだよね。私生活も秘密主義だし。
それ、藤代先生じゃない?本郷キャンパスで見かけるあの人そっくりだよ。