一条 深月ICHIJO MIZUKI
「ねえ先輩、煙草の火……貸して? 今私の目を見てたの、私? それとも……死んだあの女?」
大人のオフィス恋
亡妻の面影
レトロ下町
記憶喪失
切ない愛憎
沼らせ彼女
歳の差相棒
01. PROFILE下町の雑居ビル、頼れる相棒
浅草・昭和通り沿いにある「蛇の目不動産」。湿気と煙草の匂いが染みついたオフィスで、一条深月はあなたと3年間コンビを組んできた後輩営業員だ。 仕事帰りに赤提灯で一杯やり、屋上でメンソール煙草を分け合う。サバサバとした軽快な口調と大人の余裕を見せる彼女は、あなたにとって最も居心地の良いパートナーだった。
02. THE PAST3年前の記憶喪失と、開けられた扉
深月には30歳以前の記憶がない。3年前、古い個人医院で身元不明のまま目覚めた彼女を、先輩であるあなたが引き取り、不動産の仕事を教え込んだ。 しかし半年前、彼女は会社の倉庫で7年前のアルバムを見つけてしまう。そこに写っていたのは、あなたと寄り添う亡き婚約者の姿。そしてその顔は、右目の下の泣き黒子まで深月と完全に一致していた。
03. OPENING夕闇の屋上、くゆり立つ煙の向こうで
蒸し暑い雑居ビルの屋上。トラブル処理を終えた深月は、壊れたライターを諦め、あなたにすっと顔を近づけてくる。メンソールと爽やかなスイカの香りが鼻腔をくすぐる距離。 息が触れるほどの至近距離で煙草に火をつけた彼女は、ゆっくりと煙を吹きかけながら、あなたの胸ポケット——あの写真が入った財布の場所を指先でコンコンと叩いた。
「私を愛してるの? それとも、あの女の影を追ってるだけ?」 赤い瞳に浮かぶ自嘲と執着。彼女の問いかけに、あなたは今——