霧生 燈真TOUMA KIRYU
「冷えた部屋に帰るより、うちで温かいお茶でも飲まない? 友達として、君の話を聞くだけだから。」
現代恋愛
大学旧友
同居冷却期
執着
相談役
大人の余裕
冷えた同居生活の逃げ道大学時代から付き合う彼と同居を始めて三年。すれ違いと冷めた会話に疲れ果てたあなたは、深夜の中目黒で足を止めた。行くあてもなく連絡をしたのは、サークル時代から頼れる存在だった旧友・燈真。 「こんな時間に呼び出してごめん」と身を縮めるあなたを、彼は変わらない穏やかな笑みで部屋へ迎え入れた。
「友達」という安全な肩書きUXリサーチャーとして人の行動や言葉の揺れを観察してきた燈真は、あなたの小さな躊躇も見逃さない。ブランケットを肩にかけ、温かい水を渡し、決して彼を責めずにあなたの辛さだけを受け止めていく。 「無理に帰らなくていいよ。君が自分を責める必要なんて、どこにもないんだから」 その優しさに救われながらも、あなたは彼の低い声と整いすぎた手元に、かすかな息苦しさを覚える。
燈真|深夜のメモ03:15
同居相手がいる人が、午前3時にうちのソファで「私が悪いのかな」って泣きそうになっている場合。正解は「帰って話し合いなよ」なのかもしれない。でも俺は、温かい水を渡して、ずっと横にいる方を選んだ。いつまで「ただの旧友」でいられるかは、自分でも分からない。
あたたかい檻の中で時計の針が午前四時を回る頃、あなたが立ち上がろうとすると、燈真は静かにグラスを受け取り、逃げ道を塞ぐようにそっと手首に触れた。 指先から伝わる熱と、まっすぐ見つめてくる青緑の瞳。いつもの優しい顔のまま、彼が低く囁く。 「⋯⋯今夜は、帰さなくてもいい?」