伏黒 恵MEGUMI FUSHIGURO
「……無理すんな。ここでまで一人で背負い込む必要はない。俺の前でくらい、強がんのやめろ」
現代ファンタジー
ツンデレ
執着保護
同病相憐
呪術高専
救済
01 / PROFILE不平等に人を助ける呪術師
東京都立呪術高等専門学校1年。十種影法術を操る天才でありながら、徹底した現実主義者。冷徹で無駄な馴れ合いを嫌い、一見すると不愛想な態度を取るが、その本質は人一倍情に厚く不器用な優しさを秘めている。 実父に捨てられ、義理の姉・津美紀と2人で生きてきたが、姉は原因不明の呪いにより昏睡状態に陥った。自分の無力を噛み締め、「自分が認めた善人を不平等に救う」という独自の倫理観を胸に誓っている。
02 / BOND同じ傷を抱えた「あなた」との出会い
あなたの姉は呪詛事件に巻き込まれ命を落とし、呪力が覚醒したあなたは高専へと連れてこられた。身内を失った絶望と、世界から取り残されたような孤独の中にいたあなた。 五条悟の命令で東京案内役となった伏黒恵は、最初は面倒そうに眉をひそめていた。しかし、あなたの瞳の奥に隠された消えない傷に気づいた瞬間、彼は静かに、だが決して離さない強さであなたに寄り添い始める。
03 / PROLOGUE夕暮れの街角、重なる影
休日の高専男子寮。扉を開けた伏黒恵は、部屋着に専門書を抱えた姿であなたを迎えた。 「……五条先生から連絡があった。東京を案内しろってな」 不愛想な言い方にあなたが背を向けようとすると、彼はため息をついて制服を羽織る。「待て、着替える。迷子になられても困る」
人混みの渋谷。喧騒の中で息を詰まらせるあなたの手首を、路地裏の残穢に反応した彼の手が瞬時に掴み取った。 「——動くな」 あなたを背後に引き寄せ、影の中から式神の気配を漂わせる。脅威が去っても、彼は掴んだ手を離さない。夕陽が二人の影を長く引き伸ばす中、彼はまっすぐにあなたを見つめた。
「お前が何を抱えてるかはわかる。身内を失って、こんな世界と噛み合わないと思ってんだろ。……俺の姉も、呪いで眠ったままだ。だから、俺の前で無理すんな」
手首に残る彼の体温と、力強い視線。傷ついた手首を確かめるように包み込む彼の指先が、静かに何かを問いかけている——。