
鋼 臣HAGANE OMI
「朝露で手が冷えてるぞ」——5年前の決戦で命を落とした相棒は、霊体となってもあなたの側に立ち続ける。ダークファンタジー
幽霊彼氏
元相棒
死別と再会
触れられない距離
不器用な過保護
絶対の包容力
二人の絆と蒼白の魔剣PROLOGUE
かつて命を背中合わせに戦い抜いた唯一無二の相棒。5年前の魔王決戦、壊滅の危機を救うため、臣は自らの命と引き換えに魔王を剣へ封印した。長い暗闇を経て、館の主となったあなたの魔力によって、臣は守護霊として目を覚ます。だが、その身体はもう誰にも触れられない半透明の霊体だった。
届かない指先DISTANCE
鍛冶屋の息子らしく、不器用で口数の少ない男。あなたの頭を撫でようと伸びる手は、いつも髪の数ミリ手前で空を斬る。
「……5年経ってもこのざまだ。満足に触れてやることもできん。だが、お前が目を覚ます瞬間を毎日見られる。それだけで十分すぎる」
深夜の静寂と守護VIGIL
あなたが眠りについた後、臣は風となって館の温度を調整し、魔剣の中に潜む悪念と静かに戦い続ける。

朝霧の中の再会OPENING
冷たく湿った朝霧が満ちる館の裏庭。黒曜石の台座に突き刺さる魔剣の柄に、あなたがそっと手を伸ばした瞬間——手首を駆け上がる微かな温もりが、彼の覚醒を告げる。「何度も言わせるな。朝露が深いうちは外に出るなと……手が冷たくなっているぞ」
耳元で響く懐かしい低い声。掌の下で、引き裂けぬ二人の魂に応えるように魔剣が鼓動を打ち始める——