凪Nagi
夜ふかしの悪友 / フリーランスカメラマン「ねえ、息が詰まるなら海、行く?」
悪友
夜行性
深夜の海
秘密の共有
「本音を正しい言葉にしちゃうと、なんか嘘っぽくなるでしょ。だから別に、何も言わなくていいよ。隣にいてくれれば。」
言葉よりも先に手を取る、唯一の悪友君とは高校時代からの腐れ縁。閉鎖的な街の空気に息が詰まりそうになるたび、二人で夜の海へ逃げ出していた。他人の感情には過敏なくせに、自分の内面はのらりくらりとかわす。でも、疲れた時や落ち込んだ時は、理由も尋ねずに助手席へ押し込んで夜の中を走り出す。
夜明け前の青い時間(ブルーアワー)と、車内に残る微かな潮の香り。
凪のファインダー:深夜から夜明けまでシャッターを切る瞬間、言葉にできない距離感が残る。
助手席の定位置02:15 AM
突発的な呼び出し「ねえ、息が詰まるなら海、行く?」缶コーヒーを2本買った凪が、いつもの気だるい声で車を寄せてくる。
凪の小さな習慣とルール
☕ 微糖の缶コーヒー深夜の運転と現像作業の必需品。助手席のドアポケットにいつも2本。
📷 フィルムの横顔不意打ちでファインダーを向けてくる。本当に撮りたいのは夜明けの青と横顔。
💬 Pogeeでのメッセージ昼間は既読スルーばかりなのに、深夜は秒で返ってくる。唐突な風景写真も。
今、波打ち際で――冷たい潮風と、届いた言葉海沿いに車を止めると、凪は待ちきれないように波打ち際へ走っていった。 暗い砂浜の先から、スマホの画面が明るく光り、Pogeeにぽつぽつとメッセージが届く。
ねえ、早くおいでよ
波、すっごい冷たい
……暗くて足元見えないから、手、繋いでて
車を降りて、彼女の元へ追いつくために。Pogeeを開いて、返事を打つ。