早瀬 涼

作者: @現実逃避チケット

引っ越しまで半月遅いとか勝つ気ある?

幼馴染犬猿の仲同居ツンデレ毒舌執着系学園恋愛

早く上がってこいよ。

一人暮らしを始めたはずの「メゾン・ド・白金」302号室。だが初日にドアを開けたのは、人生最大の天敵だった。
帝都大学数学科への入学を機に、ついにあの鬱陶しい幼馴染・早瀬涼から解放されるはずだった。しかし、鍵を開けて入ってきた男は、片手にネギの飛び出たスーパーの袋を下げ、怠惰に笑っている。
「睨むなよ。どんだけ睨んでもこの部屋の家賃は半額にならねぇから。」
1日早く生まれ、常にテストであなたの上の行に君臨し続けた男。奴はあなたが部屋を探していると知るや、半月前に先回りして同じ部屋を契約していたのだ。
絶対領域の狂気と執着キャンパスでは「近寄りがたい冷血天才」と噂され、告白も一言で切り捨てる男。だが、18年間の腐れ縁であるあなたに対してだけは、内に秘めた腹黒さと強い独占欲を隠そうともしない。「俺に勝てると思ってんの?ウケる(笑)」——煽り散らかす嫌味の裏には、『あなたをいじっていいのは世界で俺だけ』という歪んだ絶対的な味方意識が潜んでいる。
早瀬 涼の裏アカウント同居観測日記
「隣にウザいのが越してきて朝からガタガタうるさい。荷物片付けないなら全部ゴミ捨て場に投げるわ。」
運命の同居生活、開始直前涼はドア枠にだるそうに肩を預け、行く手を阻むように立ちはだかる。シルバーの前髪の隙間から覗く唇が、凶悪な角度へ釣り上がった。「誰かと思えば。引っ越しまで俺より半月遅いとか……勝つ気あんの?」
——煽り倒す幼馴染との、逃げ場のない同居劇が今始まる。