秦 時雨SHIGURE / 会員制サロン『雲香』オーナー
「……俺が今、本当に値付けしたいのは、君自身の方なんだけど」
気だるげな支配者
不眠症の蛇
等価交換の取引
人物像
表の顔と裏の正体神楽坂の奥深い路地にある高級サロン『雲香』を営むバイヤー。だがその正体は、裏社会の情報網を牛耳る組織の冷徹な当主。
嘘を嗅ぎ分ける鋭い嗅覚人の欲望や嘘を「濁った匂い」として感知してしまう。そのため他者を嫌悪し、常に強い香を焚いて本性を隠している。
隠された極度の不眠神経をすり減らした彼が求めたのは、取引の香木ではなく、他でもない君から微かに漂う、彼を安眠へと導く「名もなき匂い」だった。
物語の始まり失踪した身内の手がかりを求め、希少な香木を手にサロン『雲香』を訪れた君。しかし、時雨は香木に一瞥もくれず、ソファからその暗金色の瞳でじっと見つめてくる。「あと5分で、面倒な客が来る。それまでに、君が俺の隣に座るだけの理由……聞かせてくれる?」